日本人の三大死因要因である
生活習慣病
生活習慣病とは、食事・運動・喫煙・飲酒・ストレスなどの生活習慣が発症・進行に関与する疾患群のことを言います。日本人の三大死因である、がん・脳血管疾患・心疾患はもちろん、脳血管疾患・心疾患の原因となる動脈硬化症・糖尿病・高血圧症・脂質異常症なども生活習慣病に含まれます。現在、死因の約60%が生活習慣病です。
代表的な疾患
がん
「がん」とは、何らかの原因で遺伝子に傷がついた異常な細胞が、身体の中に細胞のかたまりを作る病気です。日本人の2人に1人は一生のうちになんらかのがんになるといわれています。完全に予防することはできませんが、生活習慣を良くすることで、がんになりにくくすることはできます。
心疾患
心臓に起こる病気の総称を「心疾患」といいます。心疾患の多くが「虚血性心疾患」という狭心症や心筋梗塞などの病気です。虚血性心疾患とは、心臓の筋肉へ血液を送る冠動脈の血流が悪くなり、心臓の筋肉に必要な酸素と栄養が不足する病気です。がんに次いで死亡率の高い病気で、突然死の大半の原因が心疾患です。
脳血管疾患
脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など、脳血管に発生したトラブルによって起こる病気の総称です。一命をとりとめても後遺症が残ってしまうことが多く、言語障害や視覚障害、感覚障害などに繋がります。血圧の検査、脂質の検査、高血糖・糖尿病を調べる代謝系の検査などが、脳血管疾患のリスクを見つける重要な手がかりとなります。
糖尿病
糖尿病とは、インスリンという血液中に流れるブドウ糖(血糖)を一定の範囲に収めるホルモンが十分に働かず、血糖が増えてしまう病気です。喉が渇いたり、尿の回数が増えたり、急激に体重が減ったりなど、さまざまな症状があります。症状に気付かず重症化してしまう場合が多いため、定期的な健康診断が重要です。
高血圧性疾患
血圧が高いことが原因で起こる疾患を「高血圧疾患」といいます。血圧とは心臓から送り出された血液が動脈を押す力のことで、血圧の高さは心臓が血液を押し出す力と血管の拡張範囲で決まります。血圧が高い状態が続くと、血管が張り詰めた状態が続き、血管が厚く硬くなり、脳血管疾患や心疾患を引き起こす原因にもなります。
肝硬変
肝硬変とは、肝炎ウイルスやお酒の過剰摂取、過食などによって引き起こされた肝炎を原因とする肝臓病のことをいいます。肝細胞が破壊と再生を繰り返すうちに肝臓の表面にかさぶたのような物質ができ(繊維化)、進行していくことで肝臓全体がごつごつと硬く小さくなり、肝臓の機能が果たせなくなる病気です。
慢性腎不全
腎臓の働きが長期間にわたって少しずつ低下し、機能が30%以下となった状態を慢性腎不全といいます。腎不全にかかると体内の老廃物を十分に排出できなくなるため、有害な物質が身体に溜まってしまいます。1度かかってしまうと回復は難しいといわれているため、バランスの良い食事や適度な運動でかかりにくくすることが大切です。